みなさん、おはようございます。
生きづらいタコこと生きタコです。
今回は前回の続き「初めての経験」に対する振る舞い方です。
まだ読まれてない方は、ぜひ読んでみて下さい。
簡単なおさらい
前回の記事では、社用車のタイヤ交換を命じられた際の例を紹介しました。ここで、Aさん、Bさんという、タイヤ交換を命じられた人間が二人いると仮定しましょう。ちなみにAさんBさんどちらとも、タイヤ交換をした経験がないとします。
職場の上司がAさんとBさんの二人にタイヤ交換を命じた結果、二人の様子は以下のようになりました。
Aさん:タイヤ交換(場面)→落ち込む(気分)
Bさん:タイヤ交換(場面)→怒り(気分)
同じタイヤ交換場面だというのに、結果が異なるのはなぜでしょうか。
もうお気づきの方もたくさんいると思いますが、実は、この場面と結果の間にはあるものが入ります。
何かわかりますか?
答えはこうです。
Aさん:タイヤ交換(場面)→上手にできるだろうか(思考)→落ち込む(気分)
Bさん:タイヤ交換(場面)→どうしてやったことのない人間に頼むんだ。やったことのある人間に頼めばいいじゃないか(思考)→怒り(気分)
いかがでしょうか?
前回の記事にも書きましたが、一つの場面から、人の数だけたくさんの考えが浮かんでくるものなです。ということは、場面があなたを落ち込ませた(気分)というよりも、場面を受けての考え方(思考)が、あなたを落ち込ませた(気分)ということになります。
すなわち、その場面に対する考え方(思考)を変えれば、気分も変えられる可能性があるということになります。
生きタコ例の続き
明日に社用車のタイヤ交換を命じられた生きタコは、その日の夜、落ち込んでしまいました。どのくらい落ち込んだかというと、奥さんに心配をかけてしまうほど落ち込みました。
では、生きタコはどのような思考になり、落ち込んだのでしょう。漫画では、上司にタイヤ交換をしたことがないことをなんとか打ち明けることができた生きタコですが、打ち明けた直後のコマの吹き出しに注目してみましょう。
いかがでしょう。
つまり生きタコは、上司から「いい歳してみっともない」とか「タイヤの交換くらいできろ」と思われたらどうしよう、という考えになって落ち込んでいたことが分かりました。
どのように思考と付き合うのか
気分に思考が大きく関係していることが分かりました。
では、こうした思考とはどのように付き合っていけばいいのでしょうか。
おそらく皆さんは、以下のような考えで、考え方を変えようとするのではないのでしょうか。
・上司がそんな風に思うわけない
・もっとポジティブに考えなくちゃダメだ
・考えないようにしなくちゃ など
このような考え方で楽になる方は、ぜひそのまま続けてもらえれば良いと思います。でももし、上記の考え方を持ってしても、いつまで経っても楽にならなかったり、どんどん辛くなってしまう方は別の考え方や、別の方法を試す必要があるかもしれません。
では、生きタコはどのように思考を変えることができたのでしょうか。
また漫画に戻って続きをみてみたいと思います。
タイヤを交換したことがないと正直に打ち明けた(あーだこーだと言葉を余計な言葉を付け足してはいましたが)生きタコに対して、上司は以下のような言葉をかけてくれました。
実はこの日以降、生きタコは「初めての経験」に対して、それほど緊張しなくなりました。というか、「初めてです」「やったことがありません」という言葉を、それほど恐れずに口にできるようになりました。
たまたまでしょ?この上司だったからこういう結果になったんでしょ?嫌のことを言う上司もいるじゃん、というご意見もごもっともだと思います。世の中、何でもかんでも受け入れてもらえるわけではありません。
一方で、私の中で、受け入れてもらえたという経験(学習)が生じたことは事実です。そして、きっと怒られるという予測が大きく外れたことは、私の不安を大きく下げる結果となりました。
こんな風に、自身の予測(ネガティブな)が本当に起こりうるかを実験的に確かめていく方法は、不安を大きく下げることに役立つものと思われます。考えていたこと、不安に思っていたことはそうそう起こらないぞ、という学習がなされれば、そのようなことが頭に浮かぶ機会は減っていきます。
そして、なるべく予測が当たらないようにする工夫することも、もしかしたら必要となるかもしれません。4コマの例で生きタコは、タイヤ交換をしたことがない理由として、あーだこーだ、ダラダラと述べています。これだと、いくら優しい上司とはいえ、また違った理由で怒られてしまう可能性があります。なので、予測が当たらないような最低限の振る舞いは、あらかじめ作戦立てておく必要がありかもしれません(例えばカウンセラーや、身近な人間に、上司への断り方をまず見てもらえる(練習する)といいかもしれません)。
いかがでしたでしょうか。また、こうした不安や恐怖への振る舞い方を、事例をもとに紹介できたらと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました!