タコブログ〜公認心理師と共に楽しむ〜

日々が楽しくなるようなコツを、公認心理師が心理学の知識を用いて紹介します。また、世の中の名言(時に迷言)を独断と偏見で心理学的に解釈していきます。

【漫画】公認心理師が「ブルーピリオド」の魅力を語ってみた

みなさん、こんにちは。タコです。

今回は久しぶりに漫画について書いてみたいと思います。

 

一応、心理系のブログを目指しているので、なるべくは心理的な目線からと思いますが、今回は主人公について紹介していきます。

 

今日、紹介する漫画は「ブルーピリオド」という漫画です。

 

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引用元:ブルーピリオド 1巻

 

成績優秀かつスクールカースト上位の充実した毎日を送りつつ、どこか空虚な焦燥感を感じて生きる高校生・矢口八虎(やぐち やとら)は、ある日、一枚の絵に心奪われる。その衝撃は八虎を駆り立て、美しくも厳しい美術の世界へ身を投じていく。美術ノウハウうんちく満載、美大を目指して青春を燃やすスポ根受験物語、八虎と仲間たちは「好きなこと」を支えに未来を目指す!

引用:講談社コミックプラスより

 

 

 

 

美大を目指す青春スポ根受験物語?!

 

はい。まさにその通りです。美大受験の難しさ、苦悩や葛藤に苦しみながらも、個人で、そして仲間と一緒に這い上がる姿からは確かに根性を感じます。

 

私は心理系の大学卒なので美大のことはよく分かっていませんが、とにかく倍率が高くて、実技の試験がある、という点が、他の受験との大きな違いでしょうか。

 

漫画の中で紹介されているその合格倍率(油画科に現役合格)は、

 

なんと、、、

 

60倍!!!!! 

 

二浪三浪は当たり前のこの世界。

 

そんな正解に果敢にも挑戦しようとする主人公は、最近になって絵の魅力を感じたばかりの言わば素人。

 

なかなか無謀だと思いませんか。

 

それも、飛び抜けて絵のセンスがあるというわけではない。

 

でも、そんな主人公のことを応援したくなる要素が、キャラ設定として盛り込まれています。

 

 

主人公について

 

人間関係を良好にするコミュニケーションスキル持ち

 

この漫画の主人公は、見た目はDQNでも成績抜群といった、高校生であれば人気者間違いなしのキャラ設定になっています。

 

中でも、周囲をよく観察したコミュニケーション能力は抜群で、DQN仲間はもちろん、クラスであまり目立たないタイプの子や、教師からもとにかく好かれています。

 

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引用元:ブルーピリオド 1巻

 

 

はい。つまりは良い奴なんです。

 

こういう学生がもし身近にいたら、学校生活がさらに楽しくなることは間違いなし。

 

良い奴って分かっているからこそ、彼が壁にぶち当たった時、ついつい応援したくなちゃいます。

 

とにかく努力ができる生徒

 

最近は、努力不要論。努力よりも楽しむことが大事、などと

 

私もどちらかといえば、ガツガツした努力よりも、いかに楽しめるかを重視しがちです。だからこそ、ガツガツ努力できる人間に惹かれやすいかもしれません。

 

主人公は、とにかく絵を描いて描いて描きまくります。

 

どのくらい描くかといえば、美術部の顧問の先生や、予備校の先生が驚いてしまうくらい描いて描いて描きまくります。

 

さらにその上、自分にどんどん負荷をかけていくからもう凄い。

 

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引用元:ブルーピリオド 3巻

誰かが、成功は才能と努力の掛け算だと言っていました。

 

この主人公の場合、才能の面ではなんともいえませんが、それを補うだけの努力をみせます。 


応援したくなりますよね?

 

抱いた感情をしっかりと絵に向ける

 

とはいえ、まだまだ経験に乏しい高校生。

 

日々の生活の中で、悲しい思い、悔しい思いを沢山抱きます。

 

でも基本いい奴だから、相手に対して感情を向けることはあまりしません。

 

そして一人で抱え込んで、ぐるぐる悩んで、絵にぶつける。

f:id:ikizuraitako:20210723110648p:plain引用元:ブルーピリオド 2巻

 

 ね?迫力あるでしょ?

 

いつもは冷静な主人公だからこそ、こんな風に感情が剥き出しになるシーンは、心理職として応援しちゃいます笑

 

こんな風に、自身のうちなる感情を作品などに反映させることを、心理学では昇華 (心理学) - Wikiwandと言います。

 

読んでいて本当に面白いです。

 

さて、いかがでしたでしょうか?

 

ここには描ききれなかった、本作の主人公の魅力は、ぜひ、みなさんも漫画を読んで確認いただければと思います。

 

次回は同じくブルーピリオドについて、今度は内容飲みどころを心理学的視点から紹介したいと思います。

 

今日も読んでいただきありがとうございました。

みなさんにとって、良い一日となりますように。

 

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ikizuraitako.hatenablog.com