みなさん、こんにちは。
今日の記事では、不安に対する心理学的な克服方法を紹介したいと思います。
不安を抱えやすいという方は必見です!
また、今回の記事は、不安に関する知識がある程度あった方が理解しやすいとも思います。
不安に関する知識は前回の記事に載せてありますので、興味のある方は読んでみてください。
結論からいうと、不安に打ち勝つための方法は以下の通りになります。
・まずは自分の状態を把握する
・不安を具体的に、細分化してみる
・不安に慣れるために、不安に近づいてみる
自分の状態を把握してみる
自分の不安が一日の中でどのように変動するのか観察してみましょう。
観察するために、メモ帳や手帳、ペンを用意すると観察がはかどります。
不安のチェック項目として以下の点をおさえられるとよいです。
いつ不安になったか(何時頃)
それはどんな時であったか(不安を感じた時、何をしていたのか)
どんなことを考えていたか(頭に浮かんだ考えを書く)
その時の不安の強さを数値で表す(不安弱0-100不安強)
どのように行動したか(後回しにした、不安が下がるまで部屋の中でおとなしくしていた等)
手帳に書き込むものって、未来の予定がほとんどだと思いますが、この観察記録はその瞬間だったり、過去の出来事が主となります。
こんな風に、自分自身の状態を客観的に記録することを「セルフモニタリング」と言います。
自身を観察して、自身の状態を整理することが、不安克服のための第一歩となります。
カウンセラーとして、患者さんにこのセルフモニタリングを実施してもらうことは、とても大きな意味があると感じています。
少し大げさに聞こえるかもしれませんが、このセルフモニタリングなくして、カウンセリングはうまくいかないとさえ思っているくらいです。
不安を具体的にしてみる
自身の不安状況をセルフモニタリング出来たら、今度はその不安を具体的にしていきます。これは、過去の記事にも書いてありますので、詳しくはそちらを見てください。
不安を具体的するための4つのプロセスとしては、4つあげられます。
①不安になったきっかけを知る
そのことが、いつから不安になったのか、どうして不安を覚えるようになったのか振り返ってみます。
②不安な時と、不安でない時の違いを比べてみる
自分が不安を感じやすい時と、感じにくい時を比較してみます。これをすることにより、自分が何に反応しやすいか見えてきます。
例:電話に不安を覚えやすい人の、不安を感じやすい時
- 用件があり電話をかける時
- 相手に何かをお願いする時
- 何かを謝罪しなければならない時
- 低めの声で反応が薄い人へ連絡時
- お金などナイーブなものが絡む電話
そこまで不安を感じない時
- 同世代ぐらいの人への電話
- お礼を伝えるだけの電話
- 仲の良い人への電話
- 相手がこちらにお願いがある時の電話
- 相手からかかってきた電話 etc.
不安の程度をあえて数値化してみる
具体的になってきたところで、不安を覚えやすい場面を以下の画像のように、数値でランキングづけしてみましょう。※以下の画像は、電話に不安を覚えやすい人の例です。
こんな風に数値化することにより、同じような不安場面でも、実は感じる不安の強さは違うということを把握することができます。
この作業を終えたら、まずはどの辺りから克服できそうかを作戦立てていきます。
不安になれるためには、不安に近づくことが手っ取り早い
不安は、放置すれば放置するほど、また、離れようとすれば離れようとするほど強くなっていきます。
身動きせずに、どうしよう、どうしよう、と悩めば悩むほど不安は頭の中でどんどん大きくなっていきます。
悩むことで不安が解消されれば問題ないですが、悩んだからといって不安は解消されるわけではありません。
不安を少なくする手っ取り早い方法は、あえて不安に近づくために行動することです。
行動の仕方は、抱えている不安を誰かに話してみるでも良いですし、不安を紙に書き出してみるといった、簡単なものから始めても大丈夫です。
そして、先ほど数値化した不安の中から、自分が取り組みやすい不安に向かって実際に近づいていきましょう。
実際に近づいた瞬間、不安の数値が高くなる場合がありますが、その不安の数値が、時間の経過とともにどのように変わっていくか観察してみましょう。
以上、不安解消のためのステップは以下のようにまとめられます。
①自分の不安の状態を観察(セルフモニタリングする)
②不安という漠然としたものを、より具体的にしていく(きっかけ、不安な時とそうでない時、数値化)
③不安に実際に近づく
④不安の点数がどのように変化するかを観察する
前回の記事にも書いたように、不安は決して悪いものではありません。
でも、日常生活が脅かされるほどの不安は、日々を生きづらくしてしまいます。
ぜひ、不安に実際に近づくことをしてみてください。
なかなか難しい時は、ぜひコメント欄にご相談ください。
今日も読んでいただきありがとうざいました。
みなさんの生活が、今以上に楽しいものになりますように。