みなさん、こんにちは。タコです。
今日も前回に続いて、子どものうつについて紹介したいと思います。
今日紹介するのは、子どものうつを発見した後、周囲がとるべき対応についてです。
子どものうつを発見する際のポイントに関しては、前回の記事をご参照ください。
子どものうつを発見できたとしても、ぼくに何かできることってあるのかな?お医者さんでも、心理師でもないし……
たくさんあるよ。お医者さんや心理師のところに連れて来てもらえるためにも、周りの大人たちがその子の異変に気づくことはもちろん、日常生活の中で取り組んでもらいたいことがあるんだ。
それって難しい?
慣れるまでは少し難しいかもしれないね。でも、うまくできなくとも、まずは意識することが大事だよ。うつ病の治療にはたくさんの人の支えが必要なんだ。
意識することが大事か。それならできそうかも!
それでは、学んでいきましょう!
要点は以下の通りになります。
① 相談相手を探す
② 治療の基本は、休養、薬物療法、心理療法が基本
③ 家族ができることは子供に対する言動に注意する
相談相手を探そう
子どものうつに関して、家族だけで悩むのではなく、専門家を巻き込みましょう。うつ病の治療には、周囲の協力が必要不可欠となります。
もし、その子供が学校に通っているのであれば、学校の担任の先生や、スクールカウンセラーに相談してみるのも、一つの手かもしれません。
学校にスクールカウンセラーがいない場合は、医療機関や、心理相談施設をたずねることも検討してみましょう。
医療機関
かかりつけの内科や小児科、児童精神科、心療内科、思春期外来、メンタルクリニックに相談してみましょう。
メンタルクリニックを訪れる場合は、子どもをみてもらえるか確認してからの方が間違いないかと思います。
心理相談施設
心理相談施設として、公認心理師や臨床心理士の資格をもった人間のいる民間の相談施設や、心理士を養成している大学の付属施設である心理相談センターがあります。
大学付属施設の心理相談センターは基本的には教育機関でもあるため、心理士を目指す大学院生が大学教員から指導を受けながら相談を担当する場合があります。
そのため、相談料は比較的に安く設定されています。
お近くに大学付属施設があるかを調べるには、こちらのサイトをご参照ください。
治療の3つの基本
1.休息
うつ病の治療のベースとなります。まずはしっかりと体と心を休ませることが重要です。周囲ができることとしては、子どもがしっかりと休養できる環境づくりがあげられます。
本人の好きなことをやらせたり、場合によっては休学させたり、本人の休みやすい環境を整えます。
この時、「頑張れ」等、本人を励ましたりしないようにしましょう。大人の役目として、今はゆっくりと休むことが大事であることを、子どもに優しく伝えてあげましょう。
とにかく、子どもが安心できる環境づくりに徹しましょう。
2.お薬
薬物療法に関しては、子どもの場合、よほど重症でない限りは避けることが主流になりつつあるようです。その子にとってお薬が必要かどうかは、お医者さんとよく聞いてみてください。
3.心理療法
公認心理師や臨床心理士による療法です。
面接や子どもとも遊びを通じながら、その子の問題の在り方を分析します。その分析した結果に基づいて介入し、回復を目指すという方法です。
最近では「認知行動療法」と呼ばれる療法が、子どものうつに対して回復効果が高いとされています。
相談機関を探す際、その期間で認知行動療法を行える心理職や医師がいるか、確認してみるといいかもしれません。
子どもに対する言動に留意する
先ほど書いた通り、家庭が子どもにとって安心できる場であると、回復が早い印象があります。
うつ病は、回復までの期間の中、一進一退していく病気です。
本人の調子が良い時に、ついつい「その調子で頑張って」と励ましてしまいがちですが、励まされてしまうと本人は焦りを感じて、回復まで遠のいてしまう可能性があります。
この記事を作成するにあたって参考にしている本には、親の言動6ヶ条として、以下を挙げています。
・ゆっくりと休養させる
・𠮟責しない
・回復を急かさない
・むやみに励まさない
・治療の同意を得る
・自殺しないことを約束させる
どれも、非常に大事だと思います。
親は自分自身を責めない
子どものうつの要因として、家庭内の不和や転居、叱責のし過ぎなどが関わってくることが少なくありません。
そうなると、自責の念にとらわれてふさぎ込んでしまう親御さんがでてきます。
うつ病の治療においては、過去に起きたこと以上に、今起きていることへの適切な対処が重要になってきます。
自分自身がうつになってしまわないためにも、自分自身を責めないようにしましょう。
それでも責めてしまうという方は、専門機関に相談して、カウンセリングなどで言葉にして吐き出すといいかもしれません。
うつ病は誰もがなり得るものです。
大人に限らず、子どももなり得るものとして、前回・そして今回ご紹介した知識が、今後、みなさんのお役に少しでも立てれば幸いです。
今日も読んでいただきありがとうございました。
今日もみなさんにとって良い一日となりますように。
前回同様、今回の記事の参考にした本を貼り付けておきます。
また、うつ病の症状や回復過程についてよく描かれている映画も紹介しておきます。こちらは大人のうつになりますが、周囲のとるべき対応は基本的には同じになります。