タコブログ〜公認心理師と共に楽しむ〜

日々が楽しくなるようなコツを、公認心理師が心理学の知識を用いて紹介します。また、世の中の名言(時に迷言)を独断と偏見で心理学的に解釈していきます。

【安心につながる?】カウンセリングで患者さんに怒られた時の対応方法【カウンセリング】【心理学】

先生は、カウンセリング中に怒ったりしないの?

 

なんで?

 

だって、患者さんの中には、カウンセラーに怒りをぶつける人もいるでしょ?

 

たまにいるね。

 

そんな時、むかっとして、注意したりはしないの?

 

うーん、そのカウンセラーによるんだろうけど、僕の場合は注意はしないかな。

 

なんで?!

 

うーん、その患者さんの状態にもよるけど、怒りをぶつけてくる人って、日常生活でも他者に怒りをぶつけている人が多い印象なのね。

 

うん。

 

日常場面で人に怒りをぶつけると、大抵は怒られたり、人が離れていったりするでしょ?

 

そうだね。

 

日常生活で起こっていることを、カウンセリング室でも起こす必要はないかなと。

 

どういうこと?

 

怒りやすい人って、そのことが原因で人間関係が破綻してしまっていたりするのね。だから、カウンセラーに怒りをぶつけてしまうっていうのは、その先に、患者とカウンセラーという関係性の破綻が待っている可能性があるのよ。

 

なるほど。

 

てことは、それなりのリスクを背負って怒りを出してくれたのに、こちらが日常場面と同じように注意したり、怒り返したり、その人から離れていったりしたら、治療も何もないもんね。

 

 

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じゃあどうするの?

 

吐き出された感情に寄り添うよ。

 

例えば?

 

僕に対してそんな風に起こっているんだね、とか、かなあ。

 

何それ?もっと怒られそう。

 

それがね、意外とそうでもないんだよね。

 

そうなんだ。

 

友たちでも家族でもなんでもないカウンセラーにそんな風に感情を出す、っていうことは、ある意味、その時のその人にとって必要だったりするからね。

 

よく分からないな。

 

ちょっと難しいよね。とにかく、怒りをぶつけても、その場でたくさん泣いても、カウンセラーの対応が必要以上に変わらないっていうのは、患者さんの安心につながるみたいなんだよね。

 

カウンセラーの対応が変わらないことが安心につながる?

 

そうそう。

 

自分がどんな状態の時でも、カウンセラーが同じ対応をとってくれるってこと?

 

その通り。

 

それがどうして安心につながるの?

 

今日めっちゃ聞いてくるね(笑)人間はね、変わらないことや、さらけ出しても受け入れてくれるものに安心を覚えるのよ。

 

でもそれってすごい難しそう。訓練とか受けるの?

 

うーん。大学や大学院で、怒りを向けられて時の対応とかは練習しなかったなあ(している学校もあると思います)

 

じゃあ、どこで学ぶの?

 

実践を通して。

 

えーっすごい!!

 

もちろん、最初からうまくいくわけないから、初めて怒りを向けられた時はすごく慌てたよね。結局、その時のカウンセリングはボロボロで終わってしまった気がする。その後、ベテランの先生に対応方法をしっかり聞いたり、勉強したりして持ち直しました。

 

そうだったんだ。でも、カウンセラーの対応が変わらないっていうことが、患者さんの安心につながるっていうことはよく分かったよ。

 

以上、読んでいただきありがとうございました。

 

 

今回は心理職とタコくんのやり取りだけで書いてみました。読みやすいですか?読みづらいですか?

 

感想などいただけたら嬉しいです(^ ^)

 

今日も皆さんにとって良い一日となりますように。