睡眠に関するお話
であるからして~
うとうとzzz
おーいタコくん
はっ、いや寝てないよ!聞いてたよ!
いやいや、無理しなくていいよ。今日に限らず、最近なんだかとても眠たそうだね
……うん、実は最近よく眠れてなくて
そうだったんだ
先生の授業がない休みの日に、ちゃんと寝だめしているのに、おかしいなあ
工夫してるんだね。でもね、残念ながら、寝だめは睡眠不足の解消につながらないんだよ
えっ!!(ガーン)
世の中には多くの睡眠に関する誤った情報が流れてしまっているんだ
そうなんだ。心理職は睡眠に詳しいの?
多くの心理職が睡眠に関して勉強していると思うよ(たぶん)
どうして?心理と睡眠ってあんまり関係なさそうだけど
それが関係大ありなんだよ。睡眠の悪化や日中の眠気増加が、身体的だけでなく、精神的に悪影響を与えることが指摘されているんだ
へえ、どんな影響を与えるの?
例えば、学校に通っている児童・生徒に見られる影響としては、イライラしやすくなったり、気分の調整が難しくなってしまったり、といった影響が考えられているよ
睡眠ってすごく大事なものなんだね!
日本人の睡眠時間は世界的にみてもかなり少なくなってきていて、睡眠不足をはじめとした睡眠に関する問題への取り組みは、急務となっています。
睡眠について学びたい!
よし!それじゃあまずは睡眠クイズに答えてみて、現時点で、正しい知識を得ているか確認してみよう
満点とるぞ!
睡眠クイズ
各質問に○×で答えてみてください。
1.休日には平日よりも遅く起きて、睡眠時間を補うべきである
2.寝る前の2時間以内に激しい運動をすることは睡眠を乱す
3.健康のためには睡眠時間は長ければ長い方がいい
4.お風呂にはリラックス効果があるので寝る直前に入るのが望ましい
5.寝る前にレタスを食べることは睡眠に効果的である
6.しばらく寝付けないとしても、ベットで横になることは睡眠を補う効果がある
7.帰宅後、夕方眠たくなっても寝ない方がいい
8.朝、太陽の光をあびると睡眠に良い
9.眠れない時はお酒を飲んだ方が良い
10.寝る前はコンビニなど明るいところへは行かない方が良い。
さて、○はどこについたかな?○は何個つけられたでしょう?
3番、4番、6番、9番の4つ!
○の数はあたっていますが、○のつけられたところが全部不正解です。
うそ?!(自信あったのに……)
睡眠クイズの答え
正解と誤っている部分を下に書きます
1.休日には平日よりも遅く起きて、睡眠時間を補うべきである
→× 寝だめはかえって生活リズムを不規則にするため、毎朝決まった時間にしっかりと起きた方が睡眠にはいいです
2.寝る前の2時間以内に激しい運動をすることは睡眠を乱す
→○ 睡眠と体温は密接な関係を持っています。寝る直前に体温が上がりすぎると、寝つきが悪くなってしまいます。ただし、寝る直前ではない定期的な運動は、睡眠の質を高めることが分かっています。
3.健康のためには睡眠時間は長ければ長い方がいい
→× その人に適した睡眠時間があるため、長ければ良い、短ければ駄目というものではありません。
4.お風呂にはリラックス効果があるので寝る直前に入るのが望ましい
→× 先ほどの寝る前の運動と同じく、体温を上げすぎてしまうと寝付きにくくなってしまいます。
5.寝る前にレタスを食べることは睡眠に効果的である
→× 人間に対する科学的な裏付けはまだなさされていません。
6.しばらく寝付けないとしても、ベットで横になることは睡眠を補う効果がある
→× もしかしたら一番間違われやすいですが、眠れない時に横になっていても睡眠を補う効果はありません。次回、詳しく説明します。
7.帰宅後、夕方眠たくなっても寝ない方がいい
→○ 夕方に寝てしまうと、夜の入眠が困難になります。昼寝をする場合は15時ころまでに20分程度でおさめましょう。
8.朝、太陽の光をあびると睡眠に良い
→○ 目から光の情報が入って体内時計がリセットされると、その14~16時間後に眠気が出てきます。
9.眠れない時はお酒を飲んだ方が良い
→× お酒の力により、一時的に寝つきはよくなっても、夜中に目を覚ましやすかったり(中途覚醒)、早くに目が覚めてしまったり(早期覚醒)といった状態になります。
10.寝る前はコンビニなど明るいところへは行かない方が良い。
→○ 夜の明るすぎる照明やテレビの光は眠りの妨げになりやすいので避けましょう。
全然あたらなかった~
まあまあ。これから正しい知識を覚えていけばいいだけだから。
次回は、より具体的な睡眠に関する正しい知識の紹介と、良い睡眠を確保するために行うべきことをご紹介します。
正しい知識に基づいた行動をとり、質の高い睡眠を目指しましょう。
それでは、今日も読んでいただきありがとうございました。
睡眠クイズ参考論文
田村典久・高浜康雅・箕岡江美・田中秀樹(2012)小学生に対する授業形式での睡眠教育が、睡眠、日中の眠気、イライラ感に与える効果 広島国際大学心理臨床センター紀要 11,21-35.
浅岡章一・福田一彦(2017)小中学校における睡眠教育の現状と課題:養護教諭を対象とした調査の結果から 江戸川大学紀要 27,329-334.
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