またまたTwitterに質問が来てたよ~
最近よく質問をいただきます。ありがたいです。どれどれ?
Q.一日のうち、自分で決めたスケジュールを全部こなすことができないと、すごくモヤモヤしてしまいます。これって何かまずいでしょうか?
これって何かまずいの?
うーん、もっとくわしく聞いてみないと何とも言えないけど、ただ、何かまずいのかな?と感じられているくらいだから、質問者さんにとってのモヤモヤは、邪魔なものになっていそうだよね
モヤモヤをとってあげることはできるの?
僕自身が取りのぞいてあげることは難しいけれど、質問者さん自身にいろいろと試してもらうことで、モヤモヤが軽くなる可能性はあるよ
質問者さん、ぜひ読んでいってくださいね。
モヤモヤを引き起こしているもの
モヤモヤを引き起こしているものは何でしょうか?
そんなの、自分で決めたスケジュールをこなすことができなかったことでしょ?と思われる方が多いと思います。
でも、世の中には、自分で決めたスケジュールをこなすことができなかったとしても、モヤモヤを感じることなく過ごせる人がいます。
とすると、「一日のうち、自分で決めたスケジュールを全部こなすことができない」というのは、モヤモヤの原因ではなく、モヤモヤのきっかけに過ぎないということになります。
■ポイント モヤモヤを「引き起こしているもの」ときっかけは別である
自分の頭に浮かぶ考えを把握する
では、モヤモヤを引き起こしているものは何でしょうか?
どちらが良い、どちらが悪いというわけではもちろんありませんが、モヤモヤを感じる質問者さんと、モヤモヤを感じない人とでは、何が違うのでしょうか?
それはずばり、考え方が違います。
決めたスケジュールをこなすことができなかった、という出来事に対して「今日できなかった分は明日やればいいか」と考える人もいれば「決めた分は絶対にこなしたかったのに……」と考える人もいるでしょう。
このような考え方の違いは、結果、気分の違いにつながります。
例えば、今日できなかった分は明日やればいいか、という考え方は、とくに落ち込んだり、悲しんだりといった気分にはつながりにくいでしょう。
一方で、「決めたスケジュールは絶対にこなしたかった」という考え方は、落ち込みや悲しみ、はたまた、怒りときった気分につながりやすいかもしれません。
以上から、まずは、そのモヤモヤ引き起こしているであろう、自分の頭に浮かんでいる考え方を把握する必要があります。
■ポイント きっかけにより、頭に浮かんだ考えを把握する
考え方のクセの種類
何か決めたことを完璧にこなすことができなかった際、落ち込んだり、失敗した気になったりする方は、もしかしたら、考え方にある「全か無か思考」というクセが生じているかもしれません
考え方にクセ?そんなものがあるの?
あるといわれているよ。以下に考え方のクセをのせておくから、自分だったらどのクセがあてはまるか、チェックしてみてね
考え方のクセ一覧
① 全か無か思考
ものごとを白か黒のどちらかで考える思考法。少しでもミスがあれば、完全な失敗と考えてしまう。
② 一般化のしすぎ
たったひとつの良くない出来事があると、世の中すべてこれだ、と考える
③ 心のフィルター
たったひとつの良くない事にこだわって、そればかりくよくよ考え、現実を見る目が暗くなってしまう
④ マイナス化思考
なぜか良い出来事を無視してしまうので、日々の生活がすべてマイナスのものになってしまう
⑤ 結論の飛躍
根拠もないのに悲観的な結論をだしてしまう。結論の飛躍には種類あります
a.心の読みすぎ:ある人が、あなたに悪く反応したと早合点してしまう
b.先読みの誤り:事態は確実に悪くなる、と決めつける
⑥ 拡大解釈と過小評価
自分の失敗を過大に考え、長所を過小評価する。逆に他人の成功を過大に評価し、他人の欠点を見逃す
⑦ 感情的決めつけ
自分の憂うつな感情は、現実をリアルに反映している、考える。「こう感じるんだから、それは本当のことだ」
⑧ すべき思考
何かやろうとする時に「~すべき」「~すべきでない」と考える。あたかもそうしないと罰でも受けるかのように感じ、罪の意識を持ちやすい。他人にこれを向けると、怒りや葛藤を感じる
⑨ レッテル貼り
ミスを犯した時に、どうミスを犯したかを考える代わりに、自分にレッテルを貼ってしまう。例「自分は落伍者だ」など
⑩ 個人化
何か良くないことが起こった時、自分に責任がないような場合にも、自分のせいにしてしまう
引用文献 デビッド・D・バーンズ著、野村総一郎・夏苅郁子・山岡功一・小池梨花・佐藤美奈子・林建郎訳(2004),『いやな気分よ、さようなら―自分で学ぶ「抑うつ」克服法』,星和書店.
いかがでしたか?
注意事項として、考え方のクセは、悪いようにはたらくことばかりではありません。
例えば、①の全か無か思考で言えば、判断基準がしっかりとしているので、優柔不断とは思われにくいかもしれません。また、⑧のすべき思考に関して言えば、意志が強い、責任感があると周囲から評価される可能性があります。
■ポイント 自分の考え方のクセを把握する
出典:https://www.pakutaso.com/photo/2198.html
全か無か思考のやわらげ方
Step.1
まずは全か無か思考があることによる、メリットとデメリットを書き出してみよう。
メリット例:判断が早く済む
デメリット例:落ち込むことがある、周囲から「極端」と言われてしまう
Step.2
メリットよりもデメリットが大きい場合、この先どんな風になりたいかをイメージしましょう。
イメージ例:全か無かで考えるのではなく、折り合いをつけて考えることができるようになりたい
Step.3
特定の場面(きっかけ)から生じた考えをメモし、その時の気分も記録する
例:自分で決めたスケジュールを全部こなすことができなかった(きっかけ)→自分で決めたこともこなせないなんて、だめな自分だ(思考)→落ち込み100(気分:数字はその強さで最小0~最大100)
Step.4
特定の場面(きっかけ)から生じた考えをメモし、今度は否定的でない、合理的な考え方を記録する。あわせて、そのように考えた時の気分も記録する
例:例:自分で決めたスケジュールを全部こなすことができなかった(きっかけ)→自分で決めたことができなかったけど、できている日の方が多いよな(思考)→落ち込み60(気分:隣の数字はその強さで最小0~最大100)
※ポイントとして、合理的な考え方は「次はできる!やればできる!」等のポジティブである必要はありません。例のように、できなかった自分を認めつつも、合理的な考えを添えてあげると、やりやすいかもしれません
おまけ
不完全な状況を自らあえて作り出し、不完全な状況に慣れていく。
例①:いつも行っている筋トレのメニューから、1つのメニューをあえてやらないでみる
例②:いつもはご飯を食べてからお風呂に入っていたが、必ず行っている日課の順番を変えてみる
Step.3の考え方への取り組みとあわせて、普段の行動面から「あえて」を用いてみることをおすすめします。
■ポイント 合理的な思考を記録してみる+行動は「あえて」パターンをずらしてみる
今日のまとめ
■ポイント モヤモヤを「引き起こしているもの」ときっかけは別である
■ポイント きっかけにより、頭に浮かんだ考えを把握する
■ポイント 自分の考え方のクセを把握する
■ポイント 合理的な思考を記録してみる+行動は「あえて」パターンをずらしてみる
いかがでしたでしょうか。今回の記事が、質問者さん、そして、読者のみなさんのHappyにつながれば嬉しいです。
それでは、今日も読んでいただきありがとうございました。
皆さんにとって良い一日となりますように。
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