【罰】子どもは叱るべき?叱らない方がいい?
今日の記事はこんな人におすすめです
・子どもに罰を与えていいものか悩んでいる人
・心理学的に上手な子どもの叱り方を学びたい人
今日の結論
・子どもへの体罰は副作用がたくさんある
・叱ることをゼロにするのは難しい
・叱ったとはフォローが大切
さて、前回、そして前々回と、子どもの褒め方に関する記事を書きました。まだご覧になっていない方は、ぜひ、読んでいただけると嬉しいです。今回の記事の理解がさらに深まると思います。
本日の名言
こんにちは、タコです。
さっそくですが、今日の名言です。
人は教えることによって、もっともよく学ぶ。
セネカ(ローマ帝国の詩人、哲学者)
さて、カウンセリングをしていると、よく親御さんから、
「褒めることが大切だと分かっているのですが、どうしても叱らない時には、叱っていいんですか?」
というご相談を受けることがあります。
結論から申し上げると、叱ることそのものが悪いというよりも、その叱り方や、叱った後のフォローがない状態がまずいかなと思う時があります。
では、まずい叱り方とはどのようなものでしょうか。
まずい叱り方(罰)
例えば体罰ときくと、皆さんはどのようなイメージを持たれるでしょうか?
その分野にもよりますが、体罰は、以下のように分類できると思います。
直接的な苦痛を与えるもの
殴る、蹴る、叩く、といった身体的に直接苦痛を与える など
間接的な苦痛を与えるもの
長時間の星座、おさえつけ、狭い部屋に閉じ込める など
精神的な苦痛を与えるもの
大きな声や音を出して脅す、汚い言葉でののしる など
体罰の副作用
体罰がなぜなくならないのか。
それはおそらく、体罰が子どもに効く(効いてしまう)ことが、一つ大きな要因かなと思います。
しかし、体罰には副作用がいくつもあります。
1.罰を与える人に、反発心を抱く
いわゆる、反抗的になっていく、というやつです。
逆襲されてしまう可能性が潜んでいます。
2.罰を受ける側が、罰に慣れてしまう
繰り返し与えられる罰に、人は慣れていってしまいます。
すると、罰を与える側は、もっと強い罰を与えようとしてしまいます(罰がエスカレートする)。
3.罰を与える人がいない所では、問題行動が増えてしまう
子どもは状況をよく観察しています。
罰を与える人の前ではおとなしくしていて、罰を与える人がいない時に、問題行動を出す、ということが起こりえます。
これは、教師に隠れていじめをする子どもなどが、イメージされやすいかもしれません。
4.罰を受ける側が、自分の失敗やミスを隠すようになる
罰を受けることを恐れて、子どもが自分のミスを隠して報告しないということが起きます。
5.行動のパフォーマンスが下がる
罰ばかり与えられると、子どもは積極的に動こうとしなくなります。
どうせ何をやっても怒られる、と思うようになり、無気力、行動のレベルの低下が起こりえます。
以上、罰を与えると、罰を受けないための行動を、子どもがとるようになります。
それは一見、聞こえはいいですが、大人の見えないところで問題化してしまったり、無気力といった悪影響が多々生じてしまいます。
罰することの副作用が大きすぎるね
罰を与えることは、避けるにこしたことありません。
それでも叱らなくてはいけない時
それでも、子育てをしている上で、叱らなくてはいけない時はあると思います。
具体的には、人を気付つけてしまったり、命の危険が及びそうな行動をした時(信号無視など)でしょうか。
そのような時の叱り方として、以下のポイントを意識する必要があります。
1.子どもの気持ちも聞いてあげる
頭ごなしに𠮟りつけるのではなく、どうしてそのようなことをしたのか、気持ちに寄り添うことをしましょう。
その時、否定したりしてはいけません。
また、素直に話をしてくれたことに対して、ありがとうと伝えてあげられると、その子にとって、正直に打ち明けることが苦痛でなくなるかもしれません。
2.何が駄目だったか、具体的に指摘する
「ダメでしょ」で終わるのではなく、何が駄目だったのかを具体的に伝えます。家のルールや社会のルールが守れていないことは、具体的に教えてあげましょう。
3.人格を否定することや、他のエピソードと結びつけない
お前はダメな奴だな、とか、人間として終わっているよ、というような人格否定は百害あって一利なしです。絶対にやめましょう。
また、お前はいつも○○だな、とか、あの時だって○○してたし~、というように、過去のことや他のエピソードを引っ張り出ことも、気持ちはわかりますがやめましょう。
4.謝られたら許す、行動が修正されたら認める
これが意外と忘れがちになってしまいますが、謝られたら許しましょう。いつまでもグズグズと引っ張るのはNGです。
そして、子どもがその場で、または後日、正しい行動をとれた時は、そのことを必ずフィードバックしてあげましょう。
例えば、よく学校場面で見られる光景ですが、姿勢のだらしない児童を、教員が注意したとします。
注意された生徒が、注意を受けて姿勢を戻しますが、その姿勢を戻したことに関して、先生は無関心だったりします。
せっかく姿勢を正せたのだから、
「そう、その姿勢だといいね」
とか、
「さっそく直せて、バッチリだね」
とか、一言でも良いのでフィードバックしてあげると、その子の目から見て、その時間はどうしていることが正しいのかが分かりやすくなると思います。
本当に大事なことだけど、でも忘れられがちなので、もう一度大きな文字で書かせていただきます。
叱ったり、注意して、その子が謝ったり行動を正せたのであれば、すぐにそのことを認めてあげましょう!!
いかがでしたか?
今日は、子どもを叱る時の注意点について書いてみました。
少しでも、みなさんの生活の参考になればと思います。
それでは、今日もみなさんにとって、良い一日となりますように。
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