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【映画】カウンセラーの仕事が垣間見れる映画を紹介します【ネタバレあり】

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ねえねえ、おすすめの映画ってある?

 

たくさんあるよ〜。パルプフィクションとか、ゴットファーザーとか、あとはね……

 

心理っぽいやつは?

 

心理っぽいやつ?って何?

 

心理の仕事がわかるような映画!

 

そういうことね。いくつかあるけど、今日は、カウンセラーの苦悩が見て取れる映画を紹介するよ

 

わーい!🐙

 

それでは今日は『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』という映画を紹介したいと思います。

 

カウンセラーの視点から、この映画の見どころを紹介していきます!

 

 

『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』

あらすじ

この作品の主人公であるウィル・ハンティング(マット・デイモン)は普段は清掃作業員として働いていますが、数学に関して天才的な頭脳を持っています。

 

ウィルは、過去のトラウマから、社会と馴染めず、非行を繰り返し、せっかくの才能をもてあましたまま、その日暮らしな生活を送っていました。

 

そんなウィルが、心理学教授のショーン・マクワイヤ(ロビン・ウィリアムズ)と出会い、カウンセリングを通して自分と向き合っていく物語です。

 

本作は、作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞、助演女優賞等、主要9部門でアカデミー賞にノミネートされました。

 

カウンセリングに嫌々来る人

主人公のウィルは、カウンセラーであるショーンのもとでカウンセリングを重ねますが、最初は、ウィル自身がカウンセリングを望んで来たわけではありませんでした。

 

どういうこと?

 

誰かに行くように言われて仕方なく来る、というケースは、実際のカウンセリングにおいても珍しいことではないんだよ

 

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引用:https://www.irasutoya.com/

一方で、私たちカウンセラーはこうも思います。

 

たとえそれが嫌々であっても、

誰かにカウンセリングに行くように言われたから、であっても、

最終的にカウンセリングに行く、という選択をしたのは本人です。

 

カウンセラーは、嫌々ながらもカウンセリングに来た本人の、カウンセリングに足を向けた理由について分析していきます。

 

※少しネタバレになりますが、映画の中でウィルは、カウンセラーと話したくないという気持ちを「沈黙」という態度で表現します。ウィルはカウンセリングの時間60分まるまる(たしか)、沈黙を続けました。

 

実際のカウンセリングでも、患者さんの沈黙は多々たりますが、私は60分の沈黙には、耐えられる自信がありません。

 

患者さんの強み

人間、誰しもが強みと弱みを抱えています。

 

そして、気分が落ち込んでいる時は、弱みにばかり目が向きがちです。

 

ウィルにとっての強みは、

 

①天才的な数学に関する頭脳

②気の置けない友人

 

2点挙げられます。

 

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引用:https://www.irasutoya.com/

ここからまた少しネタバレになりますが、この映画の中における大好きなシーンの一つに、ウィルと友人の絡みがあります。

 

それは、それまで数学の才能をもてあまして友人とバイトに明け暮れていたウィルが、数学の世界に飛び込もうか迷い出している時、友人のチャッキー・サリヴァン(ベン・アフレック)がウィルに放った言葉たちです。

 

ちなみにチャッキーは、毎朝ウィルのことを家まで迎えに行っています。

 

もしお前が20年後も工事現場でなんか働いてやがったら、俺がぶっ殺してやる。

俺の一日の最高な瞬間を教えてやろうか?

お前が家を出るのを待つ10秒間さ。ドアをノックしてお前が出てこないんじゃないかと思う、この瞬間が最高にわくわくするんだ。

 

どうです?

 

友人にこのような気持ちを伝えられるって素敵じゃないですか。私はいつもこのシーンで涙を流してしまいます。

 

こうした友人と深い関係をしっかりと築ける力は、ウィルにとって間違いなく強みです。

 

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引用:https://www.irasutoya.com/

悪くない、と伝えること

※物語の核心についてのネタバレを含みます。

 

映画の後半に、ショーンは幼い頃、親から虐待を受けていたということが判明します。

 

そのことを、ウィル自身が、カウンセラーのショーンに打ち明けるシーンがあります。

 

過酷な過去を打ち明けられたカウンセラーのショーンは、ウィルの目を優しく見つめながら、ある言葉を何度も送ります。

 

君は悪くない

 

悪くないと言われたウィルは、たまらず泣き出してしまします。

 

物語のクライマックスでもある感動のシーンです。

 

実際のカウンセリング場面で「君は悪くない」と伝えることは、私自身、それほど多くの経験はありませんが、あります。

 

特に虐待を受けた経験がある子供の中には(大人の方も)、「自分が悪い」と自分を責める子がいます。

 

しっかりと「悪くない」と伝えてあげることが、時としてとても重要です。

 

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引用:https://www.pakutaso.com/

いかがでしたでしょうか?

 

今日は久しぶりに映画の紹介をしてみました。

 

グッド・ウィル・ハンティングは私の中で間違いなく名作です。

 

カウンセラーになりたい方はもちろん、カウンセリングに興味のある方は、ぜひ観てみてください。

 

それでは、今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

皆さんにとって良い一日となりますように。

 

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